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「泥棒役者」現場レポ、監督が丸山隆平を「気遣いの人でムードメーカー」と称賛

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「泥棒役者」メイキングカット

「泥棒役者」メイキングカット

丸山隆平関ジャニ∞)が映画単独初主演を務める「泥棒役者」の撮影に、映画ナタリーが密着した。

本作はNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」、テレビアニメ「TIGER & BUNNY」の脚本を手がけ、「小野寺の弟・小野寺の姉」で監督デビューした西田征史が、2006年に作・演出した演劇を自ら映画化する喜劇。とある豪邸に忍び込んだ元泥棒・大貫はじめが「編集者」「豪邸の主人」「絵本作家」と次々に間違われ、それぞれのキャラクターになりすます姿を追う。

舞台となる市村正親演じる絵本作家・前園俊太郎が暮らす豪邸は、東宝スタジオ内にセットが組まれた。青い壁紙のリビングは植物の絵や動物のオブジェ、オルガンが並ぶ温かみのある空間で、絵本作家らしいセンスにあふれている。2月上旬のこの日撮影されたのは、はじめと宮川大輔演じる現役の泥棒・則男が泥棒に入った前園邸に、ユースケ・サンタマリア演じるセールスマンの轟良介が訪ねてくる場面だ。

スタンバイ中の丸山と市村は、談笑しながら階段の手すりにつかまって思いきり開脚する、腰を伸ばすなど、楽しそうにストレッチをしている。市村はバレエのようなポーズを決めながら記者たちに「今年柔らかくなりたいんですよ」と話しかけた。丸山は自毛にパーマをかけたもじゃもじゃ頭に青いチェックのシャツ、“LOSANGELES"と書かれた白いトレーナーと細身のジーンズという出で立ち。市村はマッシュルームカットのウィッグを被り、個性的なファッションで存在感を見せつける。今年68歳の市村について、西田は「体力があって一番元気。市村さんが丸山くんを上回るテンションを毎回持ってきてくださるので、本当すごいんですよ!」とコメント。「舞台でも拝見していましたが、もっと市村さんのお茶目でかわいらしい部分を出せないかなと思っていました」と話すように、市村の新しい魅力が花開いた作品と呼べそうだ。

掛け合いの面白さで見せる作品だが、西田がそれぞれのキャラクターの個性を生かしつつセリフのバランスを計算しているため、アドリブはないという。カメラが回る直前まで、西田が細かく演出を付けていく。西田が「集中型で真面目」と話す通り、丸山は真剣な表情で指示に耳を傾けていた。映画のオリジナルキャラクターである主人公のはじめを「丸ちゃんにやってもらいたいなと思った」という西田。その理由を「プライベートでもお付き合いさせていただいていますが、彼はどこか寂しげな印象と、世間一般的な明るい印象の両方を持っていると感じていました」と述べ、「はじめの抱えているバックボーンの切なさもうまく表現してくれるだろうと。彼のそういう部分を引き出せたらと思っていたのでオファーしました」と明かす。

西田が「彼は気遣いの人でムードメーカー」と述べる通り、丸山は分け隔てなくキャストやスタッフに気さくに話しかけ、常に明るい笑顔を見せてコミュニケーションを取っていた。現場では、隙あらば冗談を挟むユースケに宮川がツッコミを入れ、丸山と市村が楽しそうに笑うといった和やかなムードで撮影が進められていく。

西田は「丸山くんの長ゼリフのシーンは僕自身すごくこだわっていたので、丸山くんと2人でスタッフの皆さんがいる前で何度も練習しました。市村さんは小道具をいじったりしながら、ずっとその場にいてくれました。ただただ、そばにいてくれたんです。丸山くんもとてもありがたかったと言っていました」としみじみと述懐。そして「市村さんのそういう気遣いを、丸山くんも感じてくれる。そういうふうにお互いに感じ合うことができる、素敵な現場です」と語った。

高畑充希、石橋杏奈、片桐仁、峯村リエも出演する「泥棒役者」は11月18日から東京・TOHOシネマズ 新宿ほかにて全国ロードショー。

(c)2017「泥棒役者」製作委員会

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